私がこれまでに出会った中で、最も精密な研ぎの技術と圧倒的な経験を併せ持つ研師、藤原将志氏。
日本屈指の名だたる料理人たちからも厚い信頼を寄せられる、まさに一流の職人です。
このたび、その藤原氏と待望のコラボレーションモデルを制作する運びとなりました。
藤原氏が長年の研究を重ねてきた鋼材「T3」。
そこに私が加わり、約一年半にわたる試作と改良を経て、理想の形がついに完成間近となりました。
藤原氏が一本ずつ手を加えるため、生産本数には限りがありますが、
現在、最終段階の微調整に入っており、来年には皆様にお披露目できる見込みです。
本作は、これまでのKAKINUMAのデザインとは一線を画す、圧倒的なまでのシンプルさと実用美を極めたモデル。
無駄を削ぎ落とした静かな存在感の中に、職人の魂と技術が宿ります。
質実剛健──まさに日本の精神を映し出す、内に秘めた魂を形にした一本。
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経歴
藤原氏は、包丁研ぎ師でありながら、この「切れ味による味の変化」を科学的に解析し、数値として証明してきた第一人者です。 その探究の中で理想の切れ味を追い求め、天然砥石の採掘はもちろん、人造砥石と包丁の両面から研究と開発を進めています。
古来より、砥石から刃物が生まれ、研ぎによって命が吹き込まれてきたように―― 藤原氏は、砥石と刃物、そして研ぎの三位一体の関係を、現代に再構築しているのです。
その哲学をもとに、藤原氏は料理人に向けた研ぎの理論と技術を体系化し、 これまでに2,000人を超える受講者に伝えてきました。
さらに著書5冊を通して、“切れ味”という日本文化の根を、次の世代へと繋いでいます。 伝統を守るだけでなく、進化させる。
藤原氏の研ぎは、未来の刃物と食のあり方を切り拓いているのです。
2010年 月山義高刃物店を三代目として継ぐ
2012年 三重テレビ「三重の匠」出演
2013年 一般社団法人日本研ぎ文化振興協会理事就任
2014年 包丁と砥石大全 研ぎについての理論を監修
2015年 英語訳付き包丁と研ぎハンドブックを監修
2016年 日本商工会議所青年部ビジネスコンテストにてグランプリを受賞
2017年 一般社団法人日本包丁研ぎ協会設立 代表理事就任
2018年 NHKあさイチにて切れ味で料理が美味しくなることを実験で証明
2020年 日本の刃物研ぎの技法監修
2022年 包丁研ぎの技法を執筆
2023年 包丁・砥石の選び方、使い方、育て方を監修
2024年 クラウドファンディングにて総額約3300万円の売上を記録
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